楽譜の途中で「あれ、どこに戻るの?」と迷子になり、演奏が止まってしまうことはありませんか?
もしそうなら、まずはリピートマークなどの「道路標識」を覚えるのが解決への近道です。
楽譜記号は、曲の進行を示す「地図」のようなもの。
ルールさえ知ってしまえば、誰でも迷わずにゴールまで完走できるようになるからです。
この記事では、基本的な音符の読み方から、初心者が最もつまずきやすい「反復記号の進み方」までを、専門用語を使わずに解説します。
ウクレレの楽譜に出てくる基本的な記号の意味一覧

ウクレレをスムーズに弾くためには、まず楽譜にある「基本のサイン」を知ることが大切です。
数字だけのTAB譜(タブ譜)ではわからない、リズムや曲の雰囲気を記号が教えてくれるからです。
ここでは、よく目にする音符や、演奏を魅力的にする記号について確認していきましょう。
音符と休符の記号とウクレレでの読み方
楽譜には、音を出す「音符」と、お休みする「休符」があります。
これを正しく読めると、「なんとなく」ではなく「自信を持って」リズムに乗れるようになります。
主な音符と休符の長さは、以下の表を参考にイメージしてみてください。
| 名称 | 記号の見た目 | リズムの言葉(例) |
|---|---|---|
| 全音符 | 白丸のみ | ターーーー(4拍) |
| 二分音符 | 白丸に棒 | ターーン(2拍) |
| 四分音符 | 黒丸に棒 | タン(1拍) |
| 八分音符 | 旗が1つ | タ(0.5拍) |

初心者のうちは、心の中で「タン、タン、タ、タ」と歌いながら弾くのがおすすめです。
休符のときは、弦に軽く触れて音を消す(ミュートする)と、メリハリが出てプロっぽくなります。
強弱記号やテンポ記号など演奏表現を示す楽譜の記号
楽譜には、音の大きさや速さを指示する記号も書かれています。
これらは、作曲者からの「こんな風に弾いてね」というメッセージです。
ウクレレでよく使われる記号には、以下のようなものがあります。
- p(ピアノ):弱く、優しくささやくように
- f(フォルテ):強く、元気に響かせる
- crec.(クレシェンド):だんだん強く盛り上げる
- dim.(ディミヌエンド):だんだん弱く静かにする
また、楽譜の左上に「♩=100」のような数字があれば、それはテンポ(速さ)の指定です。
最初は指定よりもゆっくり練習し、指が慣れてきてから元の速さに戻すのが上達のコツです。
強弱をつけるだけで、簡単な曲でもグッと感情豊かな演奏になります。
初心者が迷うウクレレ楽譜のリピート記号完全ガイド

ウクレレ楽譜の一番の悩みどころといえば、行ったり来たりする「リピート記号」ですよね。
多くの曲には「繰り返し」があり、楽譜のページ数を減らすために便利な記号が使われています。
ここでは、演奏中に迷子にならないための「正しい進み方」を整理します。
反復記号(リピートマーク)の正しい読み方と演奏順序
最も基本なのが、太い縦線に点がついた「リピートマーク(||: と :||)」です。
この記号は、挟まれた区間を「もう一度繰り返す」という合図です。
進み方のルールはとてもシンプルです。
- 進んでいって「:||(右リピート)」にぶつかったら、「||:(左リピート)」まで戻る。
- 戻る場所がない(左リピートがない)場合は、曲の最初に戻る。
- 繰り返しは基本的に1回だけ。
また、1回目と2回目で違う終わり方をする場合は、「1.(1番カッコ)」「2.(2番カッコ)」が登場します。
1回目は「1.」を弾いてリピートし、2回目は「1.」を飛び越えて「2.」へ進みます。
ここを間違えると小節数が合わなくなるので、落ち着いて確認しましょう。

D.C.とD.S.の違いとウクレレ楽譜での使い分け
曲全体を大きく戻るときに使われるのが、D.C.(ダ・カーポ)とD.S.(ダル・セーニョ)です。
似ているようで戻る地点が違うため、区別して覚える必要があります。
| 記号 | 読み方 | 戻る場所 |
|---|---|---|
| D.C. | ダ・カーポ | 曲の「最初(頭)」に戻る |
| D.S. | ダル・セーニョ | 「S」に似たマーク(セーニョ)に戻る |
覚え方のコツとして、「Capo(カーポ)」はイタリア語で「頭」なので「最初へ」と覚えましょう。
D.S.の場合は、楽譜のどこかに「S」に斜線と点を加えたセーニョマークが必ずあるので、あらかじめ探しておくと安心です。

コーダ記号とセーニョの意味と飛び方のルール
リピートした後、曲のエンディングへワープするために使われるのが「Coda(コーダ)」マークです。
ターゲットスコープのような、円の中に十字が書かれたマークです。
D.C.やD.S.で戻った後、「To Coda(トゥ・コーダ)」という指示まで来たら、そこから「Codaマーク」へジャンプします。
- ステップ1:D.S.などで指定の場所に戻る
- ステップ2:演奏を進めて「To Coda」を見つける
- ステップ3:間の小節を飛ばして、終わりの「Coda」へ飛ぶ
最初は指で楽譜をなぞりながら、「ここから戻って、ここへ飛ぶ」とシミュレーションしてみましょう。
複雑に見えますが、カーナビに従って進むドライブだと思えば、怖くありません。
ウクレレの楽譜記号を理解すると演奏が劇的に変わる

楽譜記号は単なるルールではなく、あなたの演奏を助けてくれる強力なサポーターです。
記号の意味を理解することは、練習効率のアップや上達に直結します。
ここでは、記号がわかると具体的にどんな良いことがあるのかをお話しします。
楽譜の記号がわかると曲の構成が一目で理解できる効果
記号が読めると、楽譜全体を「ブロックの組み合わせ」として見られるようになります。
「Aメロを2回やってサビ、最後にもう一度サビ」という構成が、パッと見ただけで頭に入ります。
これには、以下のようなメリットがあります。
- 「次はサビだ」と予測できるので、心に余裕ができる
- 同じフレーズを何度も練習しなくて済み、時間の節約になる
- 曲の流れを掴みやすく、楽譜を覚えるのが早くなる
ただ音符を追うだけでなく、曲の全体像(設計図)が見えることで、迷いなく自信を持って弾けるようになるのです。
記号の意味を知ることでウクレレの表現力が向上する理由
楽譜記号には、作曲者からの「ここは優しく」「ここは元気に」という手紙のような想いが込められています。
例えば、フェルマータ(音を伸ばす記号)がある場所でしっかりと余韻を楽しめば、曲に深みが生まれます。
また、スタッカート(音を短く切る記号)を守れば、ウクレレらしい軽快で楽しいリズムになります。
記号を大切にすることで、単調な演奏から卒業し、聴く人の心に届く演奏へと変わっていきます。
楽譜不要!指1本から弾けるウクレレ講座ウクレレの楽譜記号で混乱しやすい注意ポイント

記号の意味はわかっていても、いざ弾き始めるとうっかり間違えてしまうことはよくあります。
特に初心者がやってしまいがちな失敗パターンを知っておくと、ミスを未然に防げます。
ここでは、注意すべきポイントと、楽譜を読みやすくするコツを紹介します。
記号を無視して演奏してしまう初心者の失敗パターン
弾くことに集中しすぎて、視界に入っているはずの記号を見落としてしまうケースです。
よくある失敗例としては、以下のようなものがあります。
- リピート記号に気づかず、そのまま通り過ぎて曲が終わってしまう
- 1番カッコを飛ばして、いきなり2番カッコを弾いてしまう
- 戻る場所(セーニョマーク)を見失い、演奏が止まる
これらは技術の問題ではなく、単なる確認不足が原因です。
発表会などで緊張すると視野が狭くなるので、事前のチェックがとても重要になります。
複数の記号が組み合わさったウクレレ楽譜の読み方のコツ
リピート、D.S.、コーダなどが一度に登場する複雑な楽譜もあります。
そんなときは、練習前に楽譜へ「書き込み」をしておくのが一番の解決策です。
- セーニョやコーダなどの「飛び先」に色ペンで印をつける
- 「ここへ戻る」「ここへ飛ぶ」と矢印を書き込む
- 見落としそうな記号を赤丸で囲む
プロの演奏家でも、楽譜には自分だけのメモをたくさん書き込んでいます。
楽譜をきれいに使うことよりも、自分が弾きやすいように「カンニングペーパー」を作ることが、上達への近道です。
まとめ:ウクレレの楽譜記号は一つずつ覚えれば怖くない

ウクレレの楽譜記号やリピートマークについて解説してきましたが、いかがでしたか?
最初は複雑な暗号に見えるかもしれませんが、一つひとつの意味はとてもシンプルです。
最後に、大切なポイントをもう一度確認しましょう。
- 音符の長さを言葉(タン、タ)にするとリズムが安定する
- リピート記号は「道路標識」と同じで、決まったルールがある
- 記号に従うことで、曲の構成や「らしさ」が表現できる
- 迷いやすい場所には、遠慮なくマーカーで書き込みをする
焦ってすべてを一度に覚える必要はありません。
新しい曲に挑戦するたびに、出てきた記号を一つずつ確認していけば、必ず読めるようになります。
もし「やっぱり楽譜を読むのは苦手」「もっと感覚的に楽しみたい」と感じるなら、楽譜に頼らず映像を見て指を動かすだけの練習法もおすすめです。
自分に合ったスタイルで、ウクレレのある豊かな時間を楽しんでいきましょう。

